カラフル雑記帳

昭和の雑居ビルのような彩りあるブログにしたい・・・

万年筆とインク 色の相性

どの万年筆に? どの色のインクを?

例えばインクの入っていない万年筆に・・・

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上:永生という上海製のデッドストック。川窪万年筆店さんでペン先の調整したものを買った。

下:大昔にパリの空港で父に買ってもらったS. T. Dupontのもの。

 

昔は万年筆のインクは同じメーカーのもの、と言う人もよくいた。
それは修理の時に、受け付けてもらえないとかそういう理由もあって。
そりゃそうだ、高校生の頃、アホな私は画材屋さんで買った、まるで墨汁のような濃厚なインクを吸入式の万年筆に入れたら固まって全く書けなくなってしまったこともあったし、

色を変えたら洗浄が甘くコンバーターの中で化学反応が起き、結晶が発生してダメになってしまったなんてこともあった。
大人から見れば廉価な万年筆だったけれどショックだったなぁ。

でも、純正インクなんてない万年筆メーカーもあるし、最近はインク大好きな人に万年筆業界は支えられている一面もあるからか、口うるさく言う人もいなくなったような気がする。

 

そこで、悩むのはマッチング・・・・・・

 

しかし、おそらく・・・

 

 ● 基準は人それぞれ

 

 

1・万年筆の色と、同じ系統の色のインクを選ぶ。
この場合、万年筆を見た瞬間、中身を想像できるし、何より調和がとれている印象になりますね。
白とか透明とか、万年筆の色によっては無理ですが。

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こんなふうに、試しに他のペンで書いてあったものをペンと並べてみると、少しイメージが湧いてくる(インクの色はPrivate ReserveのBurgundy Mistというワイン色。)

 

 

2・逆の色や、かけ離れた色をあえて選ぶ。
個性的になったり、印象的になると思いますね。
ただ、両方が淡い色だったり、変わった色だと、かえって印象がマチマチになったりぼやけそう。
薄水色の万年筆に紫のインクとか・・・一度やってみましたが、結局使わなくなった。

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↑しまりのない組み合わせ。インクはシェーファーの紫。

そうそう、砂漠をイメージしたカランダッシュのマットなクリーム色の万年筆に、グレーのインクを使っていた頃、あまりに退屈で、愛着が持てなくなってしまったことがあった。万年筆に詳しい方たちに相談したところ、茶系、紫系でイメチェンしてはどうか、というアドバイスをいただき、
結局、セーラーの「奥山」という艶っぽい色に変えてみたところ、一気に色気づいたことがあった。

「奥山」は、茶色のようで赤紫にも見え、赤紫のようで茶色にも見えるOku Yama Maroonとも呼ばれるインクで、乾いた後にも濃い部分に緑がかったような独特なツヤが出来る。
たとえて言うなら、熟成肉を焼く前の・・・いや、熟成マグロの色が一番似ているかも。

書き味はカリカリと硬くて質感もサラサラの万年筆、いうなればドライで品行方正な優等生カランダッシュ君が、

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放課後、厚化粧の肉食系ズべ公、奥山さんと手をつないでいたような、

または学ランを脱いでみたら赤いブリーフを履いていた、

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みたいな強烈なイメチェンとなり、旅先に持参する万年筆にまで昇格した。

 


3・正統派なインク色を選んだ結果、一気に個性派になる。
正統派というと例えば黒、青、ブルーブラックなど落ち着いた色が多いですが、万年筆の色が派手だとメリハリがきいて強烈になることもありそう。

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あ、これ、いいかも?!硬派なブルーか、ブルーブラックにしてみようかな・・・

 


そういえば、このパターンで、小学校の先生のいぶし銀みたいな渋い万年筆の中身が
添削用なのか、真っ赤なインクだった時も衝撃的だった。(こんな感じのペンでしたが。)

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なんて考えながら、こっちの地味なようで派手な万年筆のインクに関しては、いまだに悩むところ・・・(--;

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